コンバースの代表的モデル「オールスター」。
コンバースが初めて手掛けたバスケットシューズであり、登場から100年以上の歴史を持つ大ベストセラーです。
そのコンバースオールスターは、別名「チャック・テイラー」と呼ばれているのをご存じですか?
今回は、謎多き人物「チャック・テイラー」とは誰なのか?なぜ、オールスターが「チャック・テイラー」と呼ばれるのかを解説します。
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目次
そもそも、コンバース「チャック・テイラー」とは?
コンバースの「チャック・テイラー」とは、いわゆるコンバース「オールスター(キャンバスオールスター)」のことです。
オールスターは、1917年に、コンバースの創業者であるマーキス・M・コンバースにより開発された「バスケットボール用シューズ」です。
要するに、「チャックテイラー」はコンバースオールスターのいわば『愛称/別名』であり、厳密にいえば「チャックテイラー」というモデルは存在しません。
コンバースオールスターの誕生経緯
当時のコンバースは、雪道用のラバーソールシューズの開発で1908年に創業して、まだ10年目の若い企業。当時は、売り上げのほとんどが冬に集中し、夏場は閑散とした状態であったことから、一年を通して使用されるシューズの開発が必要でした。
そこで注目したのが、1891年にネイスミス博士によって開発された新興スポーツである「バスケットボール」でした。
米国内でのバスケットボールの流行を敏感に感じ取り、試行錯誤の末、他社に先駆けてバスケットボール専用シューズとしてリリースされたのが「オールスター」だったのです。
チャック・テイラー氏とは何者なのか?その経歴とは?
コンバースオールスターの愛称となっているチャック・テイラー氏は、フルネームを「チャールズ・H・テイラー」といいます。
チャック・テイラー氏は、コンバースオールスターの誕生当時、 すでにカレッジバスケットボール界でスター選手でした。
そんなチャック・テイラー氏が、ある日、雪靴仕込みの滑り止め性能と丁寧で頑丈なバルカナイズドソールを搭載した「コンバースオールスター」の性能の高さに惚れ込みました。
そして、全米のプロバスケットボールリーグの発足し、プロプレイヤーになると同時に自身のゲームシューズとして採用。そのまま引退まで愛用しました。
引退後も続く多大すぎる貢献
しかもそれだけではなく、現役中から引退後に至るまで、コンバースオールスターの普及活動にも貢献。
バスケットボール界の功労者として全米でバスケットボールスクールを開催し、その会場でオールスターを選手たちにすすめることでオールスターを全米に広めたのです。
さらには、開発チームに元プレイヤーとしての助言を与え、機能改善にも関与するなど、多大な貢献を果たしました。
世界で初めてのシグネチャーモデル(冠モデル)「チャック・テイラー」誕生
コンバースのオールスターといえば、大きく星印が刻まれたアンクルパッチです。このアンクルパッチと星マークはまさにコンバースの象徴です。
1946年、 そのアンクルパッチに、チャック・テイラー氏の、コンバースへの多大なる貢献と、彼が改善や普及にも貢献したコンバースオールスターがスニーカー市場で確固たる地位を気付いたことを記念し「チャック・テイラー」の名前が刻まれました。
「エア・ジョーダン」など、今日では当たり前となっている、スポーツ選手とのコラボモデル、いわゆる「シグネチャーモデル」として世界で初めて販売されたのが、コンバースオールスター、通称「チャック・テイラー」なのです。
チャック・テイラーは今でも買えるの?
チャック・テイラーは今でも入手することが可能です。
定番商品である「オールスター」が、ほぼ当時の印象そのままに今でも販売されています。
「オールスター」にはローカットタイプとハイカットタイプがありますが、ハイカットのタイプはオリジナル通りアンクルパッチに「チャック・テイラー」と書いてあります。
しかし、ローカットタイプの場合はアンクルパッチが無いため、チャックテイラーと書いていない場合もあります。ローカットでもチャック・テイラーの文字が欲しい場合には、復刻版を買うとカカト部分に書いてある場合があります。
チャックテイラー氏の貢献を知ると、よりオールスターが愛らしく感じられてきませんか?