
日夜スニーカー にこだわってらっしゃるみなさんも、日中は通常の仕事を持っている方が多いでしょう。
そんなスニーカー にこだわるみなさん、そのこだわりをビジネスシューズにも注いでみませんか?
ビジネスシューズは、ジョンロブなどの革靴専門メーカー以外にも、誰でも知っているスポーツシューズメーカーや、スニーカーメーカーのセカンドラインなどがオリジナルのビジネスシューズを製造・販売しています。
ビジネスシューズにもスニーカーの履き心地を求めてみませんか?
今回は、そんなビジネスシューズを作っているスポーツメーカーをご紹介します。
目次
ビジネスシューズを作っているスポーツ系メーカー
まずは、ビジネスシューズを作っているスポーツメーカーのご紹介です。
ちなみに、ビジネスシューズを作っているスポーツ系メーカーは日本メーカーが多く、逆に海外メーカーはほとんど作っていません。
その理由は、海外メーカーはバスケットボールやテニスシューズなど、スポーツシューズから端を発したメーカーが多く、歴史的に革靴は革靴、スニーカーはスニーカーとメーカー間の棲み分けがはっきりしていることが考えられます。
日本メーカーでは、むしろ革靴か地下足袋製造からスタートしたメーカーが、多角経営による業容拡大の中で後からスニーカーに進出したケースが多いからと考えられます。
アシックス

日本が世界に誇るスニーカーメーカーの雄アシックス。
そんなアシックスは、卓越したソール開発技術を注ぎ込んだビジネスシューズでも大きなシェアを獲得しています。
アシックスのビジネスシューズはアッパーにゴアテックスを採用し耐水性を高めたり、高耐摩耗のラバーソールを採用しているなど、高い実用性を意識した商品作りとなっています。
お値段的には決して安いわけではなく、リーガルなどの人気の専業メーカーと価格帯はほぼ同じです。
また、グループ会社のアシックス商事では「テクシーリュクス」というラインを展開しており、大型量販店や街の靴屋を中心に流通しています。こちらも機能性ビジネスシューズというポジショニングですが、アシックスブランドのビジネスシューズより一回り安い価格で販売されています。
ミズノ

スポーツ用のスパイク、ユニフォーム、用具で国内トップシェアを誇るミズノは、革靴でも存在感を発揮していることをご存じでしょうか?
ミズノでは主にウォーキングシューズがメインとなりますが、トラディショナルな装いの革靴も作っています。
その中でも「楽シュー」というシリーズで展開している「M-BIZ」というシリーズはゴアテックスアッパーを採用しているなど機能も十分。特にランニングシューズのウェーブシリーズで培った技術を生かした「MIZUNO ENERGY」は、高反発力を売りにした独自ソールで、バネのような反発力で足運びをサポートしてくれます。
ムーンスター

児童向けスニーカー 「瞬足」が大ヒットしたことや、学校の指定靴の定番「ジャガーシグマ」など、学童靴のイメージも強いムーンスターですが、高機能ビジネスシューズの分野でも大きなシェアを持っています。
【純国産スニーカー】久留米から世界を目指す『ムーンスター』の基礎知識
アシックス、ミズノに比べて価格が安いことも特徴で、街のシューズショップなどでは定番のラインナップになっています。
機能的なこだわりはアシックスやミズノには決して引けを取らず、ほぼ全てのシューズで当たり前のように防水・防滑機能が付与されています。
また、足のムレを解消するためソールの中心に大きな穴を設置した「ブレスクール」機能や、独自設計のソールにより重心のブレを軽減する機能を搭載した「バランスワークス」などが人気です。
ちなみに、東京銀座のフラッグシップストアでは最新のフィッティングマシーンで足の計測を行い、ほぼ全てのモデルのシューズを見ることができるので、もし行ける方は一度行ってみてはいかがでしょうか?
ヨネックス

上野アメ横で最もよく見かけるビジネスシューズといえばヨネックスのビジネスシューズでしょう。
1946年に創業したヨネックスは、元々漁業用の浮きを製造するメーカーでしたが、創業から10年後にバドミントン用ラケットの製造に転換。それが、現在のテニス、バドミントン業界でのポジションにつながっています。
そんなヨネックスのビジネスシューズは、販売網やブランド感からチープなのではないかと想像されますが、決して安物というわけではありません。もちろん、超高級というわけではありませんが、1万円を切るような物ではないのです。

機能的にも、7mの高さから卵を落としても割れずにバウンドさせる「パワークッション」をウリにしており、そこにしなりと反発力を与える「3Dパワーカーボン」など搭載した実売5万円の高級ラインナップも存在します。
ビジネスシューズを作っているスニーカー系メーカー
次は、スポーツメーカーではないのですが、スニーカーメーカーの中でビジネスシューズのラインナップがあるメーカーの紹介です。
パトリック

英国調のデザインと日本製の真面目な物づくりで人気があるパトリック。
パトリックはもともと革をふんだんに使ったスニーカーが特徴ですが、その革加工の技術を生かしてビジネスシューズのラインも展開しています。
文法はスニーカー的でありながら黒革を使うことでトラッドな印象に仕上げたモデル(ダチアなど)から、一見すると完全にビジネスシューズになっている「カピト2」など、スニーカーメーカーが作ったビジネスシューズというより、スニーカーをビジネスで使うというコンセプトでシューズを選ぶ場合に最適な選択と言えます。
ドラゴンベアード

欧州風の先細なデザインとブランドアイコンとなっている炎のアッパーで、街中でも目立つ存在である日本のスニーカーメーカー「ドラゴンベアード」。
最近ではオンラインショップが突然閉店になってしまうなど、ブランドの存続も危ぶまれる事態になっており少し心配ですが、そんなドラゴンベアードも実はビジネスシューズを展開しています。
しかも、パトリックのようなビジネスシューズ風のスニーカーではなく、ガチのビジネスシューズをリリースしています。
デザインとしては、細身先細の悪く言えばホスト的なデザインですが、非常に凝ったデザインです。お値段も優しい設定になっているため、滅多に使わないドレスシューズのために高いお金を払うのもちょっと・・・という方にはぴったりだと思います。
スラック

2017年に開始した東京発の新鋭スニーカーメーカー「スラック」は、『スニーカーはこうあるべき、ビジネスシューズはこうあるべき』という既成概念に挑戦することをテーマにこだわりのものづくりを続けています。
特に、スニーカーとビジネスシューズの融合に特徴があり、上品な見た目を持つスニーカー を作っていることで近年注目を集めています。
例えば、フラッグシップ的なモデルであるこちらの「KLAVE」。
一見トラッドなビジネスシューズを装いつつ、その実、文法はスニーカーの文法で歩きやすく履きやすいという、ギャップがたまりませんね。
ビジネスシューズを作っているウォーキングシューズ系メーカー
さて、最後は海外勢です。
主にスニーカーとウォーキングシューズをメインにしつつ、ビジネスシューズも作っているメーカーの中から、特にスニーカーの文法に近いものづくりをしているメーカーをご紹介します。
ロックポート

「走れる革靴」として人気のあるロックポート。
1971年に創業したロックポートは、創業者が自社の革靴を履いてボストンマラソンを完走するなど、創業当時からスニーカーの履き心地を持つ革靴を志向してきたメーカーです。
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経営的には苦しい時期も多く、リーボック→アディダス→ニューバランスとスニーカーメーカーの傘下に入ってきました。しかし、その中で各社のソール技術を吸収しシューズを進化させてきています。
特に履き心地の評判が良かったのが、アディダス 時代の商品で「アディプリーム」というアディダス監修の特殊ソールを実装したシューズは非常に高い評価を得ました。
特に日本での人気が高く、本国アメリカでは経営不振で2018年に一度破産しているにも関わらず、日本法人は無風とのことで順調な経営を続けています。
エコー

デンマークのコンフォートシューズブランド「エコー」。
とにかく高い品質のレザーにこだわるともに、人間工学に基づいたソール設計で軽快で跳ねるような歩行性能を実現しています。
コンフォートシューズだけではなく、レザーを使ったスニーカーにも定評があり、歩き疲れ、履き疲れしないことを目指したシューズ設計になっています。
その技術をビジネスシューズでも遺憾なく発揮しており、品質面では超高級ブランドに全く引けを取りません。主な流通がデパートということで、競合となるブランドが多い中、根強いファンの多いビジネスシューズになっています。