有名メーカー続々参入『プロスニーカー』とは? | 安全靴との違い

有名メーカー続々参入『プロスニーカー』とは?安全靴との4つの違い

『プロスニーカー』というシューズをご存知ですか?

『プロスニーカー』とは、主に工事現場や引っ越し・物流作業の現場などで足を保護するために着用する、つま先に固いプロテクターが入ったシューズのことです。

近年ではデザイン性の高いシューズや海外の人気メーカーが続々と参入するなど、実は注目度が高まっているカテゴリでもあります。

しかし、同じ機能のシューズと言えば『安全靴』がありますよね?その違いは一体何でしょうか?

今回は違いが分かりづらい、『プロスニーカー』と『安全靴』の違いを解説します!

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安全靴とは?

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まずは、聞いたことのある方も多いであろう安全靴について解説します。

安全靴とは、工事現場や重い機械・部品を扱う工場内、鉱業、建設現場など、重量物の落下などによる足への危険を伴う作業場で使用されることを想定した、主につま先や靴底の保護機能を搭載した靴のことをさします。

つま先には、金属や強化樹脂で出来た先芯と呼ばれる固いプロテクターが搭載され、靴底にも誤って釘を踏んでも貫通しないよう踏み抜き防止材が使用されていおり、様々な現場でのインシデントに対応が可能です。

有名メーカー続々参入『プロスニーカー』とは?安全靴との4つの違い

しかし、ただ補強してあれば安全靴と名乗れるわけではなく、JIS規格(日本工業規格)が定める厳しい審査基準に合格しなければ安全靴として販売することはできません。

JIS規格に合格するためには、素材や製法、製造工程に至るまで厳密なルールがあり、性能要件も厳しいため、それらをクリアするため一般的に地味なデザインが多くなりがちで、履き心地も決して良くないと言われています。

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現場の作業者は、労働安全衛生法に基づき、現場監督会社が指定するスペックの安全靴を履く必要があります。

プロスニーカーとは?

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続いて、プロスニーカーについて解説します。

プロスニーカーとは、「プロテクティブスニーカー」の略称で、JISではなく、JSAA規格(日本保安用品協会)に準拠した性能試験をパスしたシューズが「プロスニーカー」を名乗って販売されることを許可されます。

安全靴と同様に、つま先の先芯による耐衝撃性能、対圧迫性能、靴底の剥がれづらさなどはJIS規格レベルの性能を有しており、一般的な現場作業での使用に十分な性能を有しています。

一方で、アッパー素材に牛革、ゴム以外の使用が認められない安全靴に対し、プロスニーカーはメッシュや人工皮革などの軽量素材も使用することができるため、デザイン性が良く、軽さ、通気性にも優れ、靴として履きやすいのも特徴です。

安全靴レベルのシューズの着用が必須ではない現場においてはプロスニーカーを選ぶことも可能です。

安全靴とプロスニーカーの4つの違い

では、安全靴とプロスニーカーの違いを解説していきます。

その違いを大きく分類すると以下の4点になります。

1:適用する規格が違う

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安全靴はJIS規格(日本工業規格)で定められた耐久テストをパスしたシューズですが、プロスニーカー・プロブーツはJSAA規格(日本保安用品協会)という別の規格に則り、性能を評価されたシューズです。

一般的にJIS規格の方が厳しい審査基準であり、使える素材や製法のみならず、製造する工場がJIS認定を受けている必要があったり、剥離性能や漏れ防止性能試験などの基準が厳しかったりします。

2:使える素材が違う

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安全靴は、革製、オールゴム製の素材に限られています。

一方、プロスニーカー・プロブーツは、革製のほか人工皮革、合成皮革、編み物、プラスチック、ゴムなど幅広い素材が使用することができます。

その結果、プロスニーカー・プロブーツの方が使える素材の幅が広い分、デザインの自由度が高くファッショナブルなシューズを作ることができます。

また、アッパー素材にメッシュやニットを使うこともできるので、軽量性の高いシューズの製造が可能で、防水性が故に履き心地の悪い安全靴と比較して履き心地も格段に良い商品が多くなっています。

3:耐久性が違う

安全靴よりもプロシューズの方が使える素材のデザイン上の自由度が高い一方で、人工皮革やメッシュなどの軽量素材は摩耗や剥がれなどの耐久性の面で安全靴に劣る場合が多くなります。

また、革やゴムなどの帯電性の低い素材を使う安全靴に比べ、ニットやメッシュ等布地を使うプロシューズは帯電性試験の基準が緩めに設定されています。

ただし、つま先を守る先芯の強度や、釘や突起物を誤って踏んでしまったときに対応する踏み抜き性能などの基本性能には著しい差があるわけではないので、普通作業~軽作業レベルであればプロシューズでも十分な耐久性を保持しています。

4:活躍する場面が違う

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大型の資材や重機を使っての重量物の搬入・構築を伴う重作業、または防滑・防水が必須な治水関連工事等では安全靴レベルの性能が必要となります。

一方で、重量はそれなりにあるものの人手で運搬することが出来るレベルの重量物の搬入・構築を行う、一般建築現場や引っ越し、物流倉庫作業などの普通作業現場やホテル・レストラン・飲食店等の軽作業現場においては安全靴ほどの性能が必要ない場面も多く、長時間着用時の快適性や見た目の良さなどを重視してプロシューズが選ばれるケースも多くなっています。

プロスニーカーと安全靴の違いのまとめ

プロスニーカーと安全靴の違いをまとめると以下のようになります。

 安全靴プロスニーカー
規格JIS規格JASS規格
性能厳しい試験をパスした高い安全性基本的な安全性能に大差はないが、素材の関係でやや劣る
デザイン地味で履き心地より性能優先デザイン性が高く、履き心地もいい
利用用途重作業でも使用可能運送、倉庫作業など普通~軽作業向け

つまり、安全靴に比べればやや性能や耐久力は劣るものの、よりデザイン性に優れたシューズがランナップされているのが「プロシューズ」カテゴリなのです。

今後、当サイトでは、有名メーカーの参入状況や代表的なモデルなどを紹介していきたいと思います。

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